ウィッグを着用するとき、もみあげ部分に悩まされた経験はありませんか?
形、長さ、毛量、すべてが自然に見えるようにするのは、なかなか難しいものです。
この記事では、もみあげの役割や選び方、不自然に見える原因とその対策、さらには自分でもみあげを作る方法やもみあげパーツの選び方まで、幅広く解説します。
アドバイスを参考にウィッグのもみあげを自然に見せ、よりファッションを楽しめるウィッグライフを送りましょう!
ウィッグにもみあげは必要?ありなしの違いと理想のデザインを解説

ウィッグをより自然に見せるために、意外と重要なパーツが「もみあげ」です。
地毛のもみあげを活かすか、ウィッグに備え付け(または後付け)のもみあげを上手に使うかで、ウィッグ全体の印象が大きく変わります。
もみあげの有無はウィッグの種類や用途による
ウィッグにもみあげが必要かどうかは、ウィッグのスタイルや、なりたいイメージによって異なります。もみあげがある場合とない場合の違いを見ていきましょう。

● もみあげがあるウィッグ
もみあげがあるウィッグは、フルウィッグに多く、顔回りの地毛が少ない方やもみあげ部分の白髪を隠したい方に向いています。
もみあげは「顔の額縁」とも呼ばれ、小顔効果が期待できます。もみあげ部分があることによってウィッグのキャップを深くつけることができ、安定感やフィット感に繋がります。顔周りにレイヤーが入ったスタイルや、前髪をかき上げるようなスタイルは、もみあげがあった方が自然に見えるでしょう。
デメリットとしては、もみあげの形や長さが顔に合っていないと、かえって不自然に見えること。また、ウィッグによってはもみあげ部分の毛量が多すぎて浮いてしまうこともあります。

● もみあげがないウィッグ
もみあげがないウィッグは、ヘアピース(部分用ウィッグ)に多く、地毛がしっかりある方や暑がりな方に向いています。
顔周りの地毛がしっかりある方は、ウィッグの下から地毛のもみあげを出すことで、ウィッグと地毛の馴染みがよくなります。
もみあげがないウィッグの種類としては、フルウィッグのほかにヘアピースやハーフピースがあり、部分的に装着できる後者はフルウィッグより通気性がよく、暑がりな方や気温が高い季節に向いています。
デメリットとしては、とくにフルウィッグの場合、顔周りがすっきりとして少しさみしい印象になること。とくに、顔の輪郭がハッキリしている方は、もみあげがあった方が全体のバランスを整えやすい場合があります。
どちらが良いかは、ご自身の顔の形、ウィッグのスタイル、そしてなりたいイメージに合わせて判断しましょう。
もみあげの理想的なデザイン(形・長さ・濃さ)
理想的なもみあげは、顔の輪郭を美しく見せ、全体のバランスを整える効果もあります。一般的に、以下のポイントが重要とされています。
● もみあげの「長さと形」
ショート~ボブの方は耳の穴付近、ミディアム~ロングの方は耳たぶ付近までの長さが自然に見えます。短すぎると不自然に、長すぎると野暮ったく見えるので髪の長さによってもみあげの長さも調整しましょう。形は逆三角形の形が一般的です。
● もみあげの「濃さ」
薄すぎず、濃すぎない自然な濃さが理想的です。ウィッグのもみあげは、毛量を調整することでかんたんに濃さを変えられます。
スヴェンソンでは、着用する方に合わせてもみあげを作り、調整しています。
髪の長さや雰囲気に合ったデザインを意識することで、顔全体のバランスが整います。もみあげも顔周りの印象を決める大切なパーツとして、理想的な形を探してみましょう。
参考:https://beauty.hotpepper.jp/magazine/863282/
ヘアスタイル別 理想のもみあげのデザイン
ウィッグのヘアスタイルによっても、似合うもみあげは異なります。以下にスタイル別の提案をご紹介します。
● ショートヘア
もみあげを短めにカットし、シャープな印象にするとバランスが良くなります。
毛量を調整して、軽さを出すのもおすすめです。
● ミディアムヘア
耳にかけることが多い場合は、少し長めのもみあげで顔周りを華やかにすると良いでしょう。レイヤーカットと合わせて、動きのあるスタイルにするのもおすすめです。
● ロングヘア
長めのもみあげで、大人っぽい雰囲気を演出できます。毛先を軽く巻いて、フェミニンな雰囲気をプラスするのもおすすめです。
ヘアスタイルの印象を大きく左右するもみあげ。顔周りにあるもみあげは、不自然に見えると気になりますよね。
次のセクションでは、ウィッグでもみあげが気になる場合の原因をご紹介します。
ウィッグのもみあげが浮く?不自然に見える原因

ウィッグのもみあげが浮いてしまったり、不自然に見えてしまったりする原因はさまざまです。ここでは、よくある原因とその対策について解説していきます。
ウィッグのもみあげが浮く原因:長さや形が顔の形に合っていない
もみあげは顔の印象を大きく左右するパーツです。
そのため、長さやカットが顔の形に合っていないと、ウィッグ全体が不自然に見えてしまうことがあります。例えば、丸顔の方が直線的なもみあげにすると、顔の丸みが強調されてしまうことがあります。逆に、面長の方が短すぎるもみあげにすると、顔が長く見えてしまうことも。
自分の顔の形を理解し、それに合ったもみあげの長さや形を選ぶことが重要です。理想の形がわからない場合は、ウィッグスタイリストに相談してみましょう。
ウィッグのもみあげが浮く原因:耳芯が顔に沿っていない
もみあげがあるウィッグは、着用時に美しくフィットするためにキャップ部分に耳芯と呼ばれる針金が入っている場合があります。
一人ひとりの輪郭に美しく沿うように、自由自在に曲げることができるため、耳芯が地肌から離れていると、もみあげも浮いて見えてしまいます。ウィッグ着用時は、耳芯をしっかり輪郭に沿わせるようにしましょう。
ウィッグのもみあげが浮く原因:装着位置がズレている
ウィッグの装着位置がズレていると、もみあげの位置も不自然になってしまいます。
とくに、もみあげが本来の位置よりも高すぎたり、傾いて左右差があったりすると、違和感が生まれてしまいます。
ウィッグを装着する際には、鏡を見ながら、もみあげの位置が左右対称になるように丁寧に調整しましょう。ウィッグの生え際と地毛の生え際を合わせるように意識すると、自然な仕上がりになります。
ウィッグのもみあげが浮く原因:毛量が多すぎる
ウィッグのもみあげの毛量が多すぎると、重たい印象になり、不自然に見えてしまうことがあります。
とくに、もみあげが太すぎたり、濃すぎたりすると、ウィッグが悪目立ちしてしまう原因に。もみあげの毛量が多い場合は、ハサミやカミソリで梳いたり、間引くなどして毛量を調整します。ウィッグのカットは難しい作業のため、ウィッグスタイリストに任せると安心です。
ウィッグのもみあげは、ウィッグが不自然に見えやすくなるパーツのひとつ。
もみあげのデザインはもちろん、ウィッグ自体のつけ方をマスターすれば、自然で美しいヘアスタイルになります。
ウィッグのもみあげの作り方とスタイリング

「ウィッグのもみあげを作りたいけど、自分でカットやスタイリングをするのは不安…」「どうしても理想の形にならない…」という場合は、ウィッグスタイリストに依頼するのがおすすめです。
ウィッグのもみあげを作るときはウィッグスタイリストへ
ウィッグのもみあげを理想の形にするために、自分で調整したい!と思う方もいるかもしれません。
しかしウィッグは人間の髪と違い、切りすぎたり失敗すると生え戻ってきません。自分でカットしたい場合はデザインの調整程度にとどめ、ウィッグのプロがいる専門店に相談するのがおすすめです。
専門的な知識と技術を持ったウィッグスタイリストなら、あなたの顔の形やウィッグに合った、最適なもみあげをデザインしてくれます。レディス スヴェンソンなどのウィッグ専門店では、購入時はもちろん、購入後のウィッグカットやスタイリングのサービスを提供しています。
ウィッグのもみあげのスタイリング
もみあげをより自然に見せるためには、スタイリングが重要です。以下のポイントを参考に、自然な毛流れを作りましょう。
● ウィッグのスタイリング剤の選び方
ワックス、スプレー、ジェルなど、さまざまな種類のスタイリング剤がありますが、ウィッグの素材やスタイルに合わせて適切なものを選びましょう。
スタイリング剤は、ウィッグ専用として販売されているものがおすすめです。シャンプーなど基本のお手入れで落ちやすく、毛材を傷めにくい成分でつくられています。
● スタイリング剤は少量ずつ使う
スタイリング剤を一度にたくさん使うと、ベタついたり、固まってしまう原因になります。スタイリング剤を少量手に取り、手のひらによく伸ばしてから、指先でつまむようにして毛束を作ります。もみあげ全体ではなく、浮きやすい部分や、毛流れを整えたい部分にのみ使うようにしましょう。
もみあげにスタイリング剤をつけすぎると、不自然に見えてしまうため少量ずつ使用するのがコツです。もみあげの先端部分が顔の内側に入るようにカーブさせると、小顔効果が期待できます。
ウィッグ着用時の「地毛のもみあげ」残す?なくす?

ウィッグを着用する際、地毛のもみあげをどう処理するかは、ウィッグユーザーにとって大きな課題です。
地毛のもみあげを残すか、ウィッグのもみあげを活かすか、ウィッグの種類やタイプによってメリット・デメリットが存在します。ここでは、それぞれの選択肢を比較検討し、あなたにとって最適な解決策を見つけるお手伝いをします。
地毛のもみあげを残す(出す)メリットとデメリット
地毛のもみあげを残す場合、ヘアピース(部分用ウィッグ)との自然な繋がりを演出しやすいというメリットがあります。
フルウィッグの場合は、ウィッグのカラーとあえて違う色の地毛を覗かせることで、ヘアデザインの一部として楽しむことができます。ウィッグのデザインは自由です。もみあげを残したとしても、ウィッグは楽しむことができます。
もみあげを残すデメリットとしては地毛のもみあげを残してしまうと、ウィッグの色やスタイルによっては、着用時に地毛との色の違いが目立ったり、ウィッグの毛材と地毛の質感が合わず不自然に見えたりする可能性も考慮しなければなりません。
地毛のもみあげを隠す(なくす)メリットとデメリット
地毛のもみあげを完全に隠す場合、ウィッグのスタイルを自由に楽しめるというメリットがあります。
とくに、フルウィッグ(全頭タイプ)はもみあげがついている場合が多く、地毛のもみあげがはみ出すと毛量が多くなって不自然に見えることも。もみあげを隠したい場合は、ウィッグ用のインナーキャップやネットなどを活用して、ウィッグのなかに地毛を収めましょう。
もみあげをなくせば、自由なスタイリングを楽しむことができます。
もみあげをなくすデメリットとしては、剃り上げてなくしてしまうと、地毛で過ごす場合に不自然に見える可能性があります。一般的にもみあげの毛はあることが多く、ショートヘアなどの短めのヘアスタイルの場合は、もみあげがないことが目立ち、顔の印象がぼやけてしまうリスクがあります。
ウィッグ着用時にもみあげをどうするかは、最終的には個人の好みやウィッグの種類、そして目指すスタイルによって決まります。
どちらを選ぶにしても、ウィッグが浮いていたり、ズレていたりすると不自然に見えてしまいます。この記事で解説してきた「ウィッグのもみあげが浮く?不自然に見える原因」を参考に、ウィッグを正しく装着し、丁寧にスタイリングすることを心がけましょう。
参考:ウィッグのキャップは必要?インナーキャップの役割と付け方を解説
ウィッグのもみあげを自然に見せてファッションを楽しもう!
ウィッグ着用時のもみあげ問題は、ウィッグの自然さを大きく左右する重要な要素です。
この記事では、もみあげの必要性から、長さ・形の選び方、不自然に見える原因とその解決策、さらには自分でカットやスタイリングする方法まで、幅広く解説してきました。もみあげを残すか、なくすかという選択についても、それぞれのメリット・デメリットを比較し、ご自身に合ったスタイルを見つけてみましょう。
ウィッグ装着時のもみあげのお悩みを解決することで、より自然で洗練されたウィッグスタイルを実現し、自信を持ってウィッグライフを楽しんでいただけることでしょう。
ウィッグ選びやスタイリングでお困りの際は、レディス スヴェンソンにご相談ください。お客様一人ひとりのご希望に合わせたウィッグをご提案いたします。